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紬(つむぎ)とは何ですか?
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一言でいうと太糸(繭、または真綿から直接つむぎ出して作る糸)の絹織物です。
現在では産地によっては生糸(繭を一本の糸に戻しながら撚りあわせて作る糸)を使っているところもあります。 -
結城紬とほかの紬、何が違うのですか
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結城紬の特徴は、縦糸・横糸ともに真綿から作る糸を使用している点です。
これは本場結城紬もいしげ結城紬も同様です。
縦糸に真綿から作る糸を使用することは大変難易度が高く、多くの手間がかかるものですが、布の風合いは大変良いものができあがります。
また本場結城紬につかう「手つむぎ糸」は世界にも類をみないほど繊細で素晴らしい風合いを持つ糸です。
この糸を扱う産地は結城のみで、この糸が本場結城紬が最高品質の「織り」のきものと呼ばれる由縁です。 -
真綿について教えて下さい。
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木綿ではなく絹です。
繭を重曹入りのお湯で煮、柔らかくしたものを引き伸ばし広げたものです。
もともと綿は真綿を指していたものが、江戸時代以降木綿が一般化する中で、「真の」綿という意味で真綿と呼ばれるようになったといわれています。 -
軽くて暖かいのはなぜですか?
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真綿からつくる糸を使用するためです。
真綿はふんわりと軽く、中に多くの空気を含みます。
そのため真綿からつくられた糸でできたきものをまとうと、空気の層に包まれているかのように軽く、温かみを感じます。
汗を吸い発散、保温を自然に調整する働きもあります。 -
本場結城紬は、どうして国の重要無形文化財、ユネスコ無形文化遺産に登録されたのですか?
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日本の絹織物の原点を伝える手仕事を、未だに守り継承しているためです。指先で糸をつむぎ出す技術は他に類を見ないものであり、その糸の風合いを活かすための染めと織りも、ともに世界的に希少かつ卓越した人類共通の財産として認められています。
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本場結城紬はどうして高価なのですか?
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「紬」独特の風合いにこだわり、繊細な手つむぎ糸を使用するため、全ての工程が人の手によって行われます。
真綿から糸をつむぐのに1〜2カ月、その後40以上の工程を経て、織り上がるまでに4カ月〜2年という手間と時間をかけ手作りすることで、美しく評価の高い製品が生まれます。 -
本場結城紬の見分け方を教えてください
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「結城紬」には、大きく分けて全て手仕事でつくられる“本場結城紬”と、動力織機などを利用する半手仕事・半機械によってつくられるものの2種類があります。
どちらの布にもそれぞれの良さがありますが、もっとも明確な違いは「商標」です。
こちらのページを参考に、商標からご判断ください。
本場結城紬卸商協同組合のホームページ -
着物に仕立てたものの、生地が固くてごわごわしています。どうしたら良いでしょうか?
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結城紬は真綿糸を使うために、工程の中で糸を小麦粉で糊付けします。この糊がついたまま着物にすると、固い質感の布になります。
結城紬の着心地を楽しんでいただくには、産地の「湯通し」をお勧めします。
奥順では自社整理工場にて、「湯通し」「洗い張り」を承っております。
水を通すほどにしなやかになるのが結城紬の特徴です。
これら手入れに関して、また汚れ落とし、カビ落とし等につきましても、お気軽にご相談ください。
つむぎの館:0296-33-5633 お手入れ承ります -
結城紬はどこで見ることができますか?
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全国の呉服屋さん、百貨店の呉服売り場でのお取り扱いがございます。また奥順では、産地にて「つむぎの館」というミュージアムを運営、日本で一番多くの結城紬がご覧いただける“古民家・陳列館”を併設しております。製造工程や歴史が詳しくわかる資料館、YUKI OKUJUN製品を扱うショップ、はたおりの体験工房、明治期の蔵を改装したカフェなど様々な角度から結城紬をお楽しみ頂けますので、ぜひ産地へお出掛けください。
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結城はどこにありますか?
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茨城県県西部、栃木県との県境にある街です。東京から距離にして約80km、文化財の技術が残る産地としては都心部から大変近く、日帰りで訪れることができます。
【その他、お問い合わせはどうぞお気軽にご連絡ください】
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