ご愛用の手引き

結城紬の楽しみ方

布の風合いを育てる

着込むほどに味わいを増し、水を通すごとに色を増していく布です。
はじめはマットな質感であるのが、洗い張りを繰り返すごとに表面の毛羽がとれ、光沢を増していきます。
誂えたその日から、布の風合いを育てていくように、お召しいただけましたら幸いです。

自分らしく着る

ふんわりと優しく身体を包み込み、その人らしい美しさを引き出してくれる布です。
上質な一枚を、年齢や季節に合わせて、帯や小物を変化させることで、末永くお召いただけます。
きものの決まりにとらわれすぎずに、けれども場をわきまえている、大人で自分らしい装いをぜひ見つけてください。

末永くご愛用いただくために -お手入れ方法-

下記お手入れはすべて「つむぎの館」でもご依頼を承ります。
結城紬の性質を熟知した職人の手で丁寧に行いますので、ぜひご依頼くださいませ。
お問合せもどうぞ、お気軽に。  つむぎの館  

お仕立ての前に

湯通しをせずにお召になられた方から、「固くて着心地がよくない」とお困りの声を聞くことがあります。結城紬の糊付けは小麦粉を使う特殊なもののため、産地での湯通しをお勧めします。お求めの際は販売店の呉服屋さんへ湯通しについてご確認ください。

洗うほどに色を増す

結城紬は、洗い張りをすることで糸の中にある糊が完全にとれ、さらに繰り返すことで表面の毛羽が取れ光沢が出てしなやかになっていきます。八掛がすれて傷んできたら、洗い張りのサインです。

シミを作ってしまった

水性の汚れ、油性の汚れなど、汚れの種類によって必要な処置は様々です。無理に落とそうとせず、汚れが広まらないよう抑えるなど最低限の処置をしたら、あとは専門家へお任せください。「汚れ」はそのまま放っておくと繊維の中までしみこみ「染め」となってしまいます。迅速な対応が肝心です。
襟元のファンデーション汚れ、カビ落としなどもお気軽にご相談ください。

汗をかいたので洗いたい

洗い張りまでは必要なくとも、汗をかいた時などきものを丸ごと洗いたい時にお勧めです。特に夏物はシーズン終了後の丸洗いをお勧めします。通常丸洗いというとドライクリーニングをさしますが、汗など水性の汚れを落とすには違った工程が必要です。落としたい汚れに合わせて、洗い方もご相談ください。

譲られたきものを着たい、きものを譲りたい

譲られたきものを着られることも、きものを譲れることも、きものを着る大きな楽しみです。とても良い風合いの結城を着られている方に尋ねると、譲られたものという方も多くいらっしゃいます。良い布は長い年月をかけて楽しめること、一枚の布を直線裁ちする仕立て方など、きものが伝える文化も大切にしていきたいものです。
サイズが合わないといって、箪笥に眠らせておくのは勿体無いこと。こちらもぜひお気軽に、ご依頼ください。

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